私は学生時代、分子シミュレーションという理論化学を専攻しており、インフォコムが扱うようなソフトウェアを実際に使う立場にありました。これが入社を決めた理由の一つであり、学生時代に学んだことを仕事に活かせているということが幸運だと感じています。もちろん、その学識だけで通用するほど甘い世界ではありませんが、研究者・研究職と言われる方々が何を求めているかをイメージしやすく、同時に開発元がアピールしたい製品の特性も理解できるので、ニーズとシーズを結びつけることができるという点で自分の強みを見出しています。
これは入社2年目のことですが、分子設計をコンピュータ上で行うソフトウェアを大学の研究室に納入し、いろいろとサポートをさせていただきました。すると後日、研究室から「おかげさまで無事に論文を発表することができました」との添え書きとともに、その論文が送られてきたことがありました。本当に嬉しかったですね。しかも、こうした地道な研究の先に新薬の開発があるのだと思い巡らせたとき、自分も社会に貢献できているのだと実感し、この仕事を続けていこうと決意を新たにしたことを思い出します。
現在の仕事に携わるようになって15年。先進の製品を輸入、販売するだけでなく、そこから新しいマーケットを創出したいという新たな目標も生まれています。そこで現在は、創薬支援ソフトの分野で先行する欧米の優れた製品に対し、インフォコム独自の付加価値をプラスし、日本のみならず新興国、さらにはお膝元である欧米へと、全世界に向けて展開するプロジェクトを進行中です。優れた薬に国境がないように、インフォコム発のソリューションをワールドワイドに進化、発展させたいと、私の夢も膨らんでいます。