地域包括ケア座談会

各部門のホープが集結。
「地域包括ケア」の事業化に挑む

メンバー紹介

  • 三沢 敦夫MISAWA ATSUO

    地域包括ケア推進部
    地域包括ケア推進グループ
    課長
  • 中林 陽二NAKAGAWA YOUJI

    地域包括ケア推進部
    地域包括ケア推進グループ
    ITアーキテクト

各部門の 専門家が集結。
「地域包括ケア」の事業化に挑む

インフォコムは2015年11月、地域包括ケア推進グループを発足し、地方自治体や介護サービス施設、要介護者のご家族などに向けたITサービスの開発に取り組んでいます。新たな事業の柱として期待される「地域包括ケアプロジェクト」のメンバーは、現在どのような想いを抱き、未開の領域に挑んでいるのか。中心メンバーに集まっていもらい、話を聞きました。

プロジェクト概要

厚生労働省は2025年をめどに、地域に根ざした高齢者への包括的な支援・サービス提供体制の構築を推進しています。インフォコムの地域包括ケア推進グループの役割は、まさにこの分野で、介護や生活支援・介護予防に特化したサービスの開発を行うこと。現在は、ケアマネージャーが介護事業者を選定するために利用する情報サービス「ケアリング 」と、介護事業に関わる業務を電子化し、サービス利用者情報を集積する「ケアプラットフォーム」の開発を通じ、介護領域の業務効率化や医療・介護の連携を目指すビジネスに取り組んでいます。

プロジェクト発足の経緯

「地域包括ケア」は、社運をかけた新たな取り組みの一つ

  • 三沢 部長から「今度新設する地域包括ケア推進グループのリーダーを引き受けてほしい」と言われたのは、モバイル端末の管理システムを販売する法人営業部の課長になって、半年経ったばかりの頃だったから驚きました。このタイミングで?と(笑)。

    中林(笑)

    三沢でも、社長から直々に「介護市場はトップ20社で、10%ほどのシェアしかなく、小規模事業者が競り合っている状態。効率化が進まず、倒産や撤退も多い。だからこそ、ヘルスケア領域に強いわれわれが新しいビジネスを生み出すべきではないか」と言われ、俄然やる気になったんだけど、中林さんはどうだった?

  • 中林 これまで僕はヘルスケアサービス部のITアーキテクトとして、地域包括ケア関連の開発に携わっていたので、専任部署ができるなら、ぜひやらせてほしいと思いましたよ。とは言え、高齢者向けのサービス企画や調査を通じて、収益を生む難しさは知っていたので、簡単ではないだろうなと。でも、立ち向かう課題が大きければ、解決した時のインパクトも大きくなるのも確かです。以前からこの仕事に社会的意義も感じていたし、部長から正式に異動を打診された時は、率直にうれしかったですね。

    三沢 とは言え、どんなサービスを手がけるべきか、BtoB(法人向けサービス)とBtoC(個人向けサービス)両面の可能性を探るところからスタートだったから、大変だったよね。

  • 中林 そうですね。新たにサービスを構築するためには、業界の内情や介護ビジネスの仕組みをよく理解しなくてはなりませんから。ただ、幸運なことに大手介護事業者であるソラストさんの協力で、介護の現場を見せてもらう機会をいただけたのはありがたかった。介護職の方に付いて、トイレの介助には何分、報告書の作成には何分と、それぞれの業務にかかる時間を細かく計測したり、苦労話を聞かせていただいたりと、とても貴重な経験をさせてもらいました。

    三沢 そうそう。1週間、介護現場に張りついて、現状を見せてもらったんだよね。そこから、サービス開発の糸口をつかむことができた。今振り返っても、とてもいい経験だったね。

プロジェクトの内容

煩雑な手作業が残る業界をITの力で変え、
働きやすい職場を作る

  • 三沢 今は皆で手分けして、ケアマネージャーが介護事業者を選定する際に使っていただく、情報サービスの「ケアリング」と、介護事業者の業務プロセスを電子化し、サービス利用者の情報集積に使う「ケアプラットフォーム」の開発に取り組んでいる訳だけど、やっていて難しいと感じることはどこ?

    中林 介護の現場では、まだまだ台帳や用紙に手書きしたり、必要に応じて個別の管理文書や報告書に転記するような業務が普通に行われていますよね。それに職員の方の多くは、ITやコンピュータの扱いに慣れていない。だから、まずは、誰でも簡単に使えるような使い勝手の良さを実現することが第一だと思っています。技術者としては、親しみやすいUI(ユーザーインターフェイス)で、どこまで高度な機能を実現できるか。エンジニアとしてはそこが勝負の分かれ目だと思っています。

  • 中林 自分が主に担当している「ケアプラットフォーム」について言えば、介護記録の電子化だけでなく、センサーを通じてサービス利用者のバイタルデータ(生体情報)や行動記録なども取り込み、サービスの質向上を目指したいと思っているので、IoT(モノのインターネット)全般の知識や、データ解析など、押さえておく技術領域が多岐にわたるので、技術キャッチアップも大変です。

    三沢 確かに。ただ今後は、各種センサーやロボットを利用したサービスに対して介護報酬が支払われることも予想されていますし、顧客ニーズに加えて、技術トレンドにますます敏感にならないといけないのも確か。このプロジェクトに関わるメンバーで、技術的なバックグラウンドを持っているのは中林さんだけだからとても頼りにしています。

    中林 頑張るしかないですね(笑)。個人的には、今後プロジェクトに関わるエンジニアを増やして、開発のスピードを上げていけたらいいですね。

    三沢 もちろん。今よりもっと組織的な動きができるよう、環境を整えていきたいと思っています。

プロジェクトのこれから

介護サービス利用者やその家族にも、
サービスを提供していきたい

  • 三沢 3年に1回の介護報酬の見直しで、大手介護事業者を中心にIT投資が進んでいく可能性もあるけれど、二人は今後、どんなことに取り組んでみたい?

    中林 「ケアプラットフォーム」に多種多様なデータが集まるようになれば、ゆくゆくはAI(人工知能)を活用した新しいビジネスを確立できるかもしれませんよね。今動かしている開発と並行して、そうした先端技術を使った機能開発にも挑戦したいと思います。もし可能性があるなら、大学時代に研究していたVR(仮想現実)技術をリハビリなどに利用できるようになったら、個人的には嬉しいですね。

  • 三沢 業務負荷がかなり高くなってしまっている介護従事者の皆さんに、簡単に使えるシステムや便利なサービスの提供を通じて、介護現場の労働環境を良くすることが一番の目標です。目指しているのは、BtoBだけに留まらず、介護サービスの利用者やそのご家族に対して、家事や買い物などの苦労を解消するようなBtoCサービスを提供すること。もし、そうしたニーズに応えることができたら、いままでにないサービスを提供できるようになるので、ぜひチャレンジしたいですね。

  • 中林 そうですね。今後、サービスのリリースまでには、いくつもの課題を乗り越えなければならないと思いますが、介護サービスの質を向上させるため、介護事業者や介護従事者、さらにサービス利用者やそのご家族に対していいケアサービスが提供できるよう、僕も積極的にチャレンジしたいです。

    三沢 僕らは世代も近く、組織もフラット。だから、そのメリットを活かして、会社の未来を切り拓くような新しいサービスをスピーディーに作っていけたらいいよね。地域包括ケアの目的は「高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援を通じ、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けること」にある。この理想の実現に向けて、ぜひチーム一丸となって頑張っていきましょう。